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『ウェブ進化論』

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

ネットを中心に話題の新書。著者は、はてなの梅田望夫さんですね。なんか、会社で立ち上げているポータルに絡んで、読書指令が下ったのだが、元々探していた本だったので、1日で読了。凄くわかりやすく、Web2.0への移行期における大変革の可能性について書かれている。

そもそもWeb2.0ということで言うのであれば、「ビジネスモデルはどこに求められるのか」「『集団知』に価値などあるのか」「『ロングテール』だの『チープ革命』だの言ったところで、物事がミクロな方向に進んでいくだけで、市場は動かない」だとか、「単なる遊び」としか捉えられず、一般の企業であればビジネスの俎上に上げられることもなく、仮に果敢にWeb2.0の持つビジネス上の命題に立ち向かったところで、大体は沈黙して終わる。みんな、そんな状況を幾度と無く目の当たりにしてきた。

この本は、著者自ら言い切るところの「楽観主義」でもって、Web2.0のもたらすビジネス上の大変革を、真正面から説明しているところに面白みがある。

例えば、総表現者社会としてのネットの在り方なんかは、僕は卒論もちょっと関連したテーマだったので、興味深く読んだのですが、ブログのようなコストのかからない、まさにチープ革命によってもたらされたツールは遍く皆が手にすることで、玉石混淆のコンテンツが無数に生まれてくるのだけれども、そういった中から「玉」を取り出してくる技術みたいなものが非常に重要かつ有用なものになってくるわけです。で、そういった「玉」を生み出す個人パブリッシャー〜表現者は、今までの旧権威によって「認められた」表現者(表現することで食っていける人:作家、音楽家、画家、漫画家など)と同等かそれ以上の能力を持っているから、当然それと同等の収入を得ることができるはずなんだけど、その絶対数は増加するので、そういうビジネス構造が成り立たなくなる。そういう革命が、ゆっくりと起こってくるわけです。

僕が卒論でテーマにしたのは、「ではそういった表現能力を評価するシステムはどのようにして生まれるべきなのか」「そしてその価値はいかなる『錬金術』で貨幣に変換されうるのか」ってことだったんだけど、まさにWeb2.0によってそういった問題はゆっくりと顕在化していくでしょう、というお話。

私的な結論でいくと、それは「流通」にあるんじゃないかな、と思うわけです。
「流通」と言っても、「物流」だけを指すのではなく、ある情報(能力や集団知)を換金して、物に落とし込む、その過程においてビジネスの場が立ち上がるのではないかなと、『ウェブ進化論』を読んで確信しましたね(と未来の忘れっぽい俺に向かって書いておく)。集団知の結晶としてのWikipediaが、古い考え方でいけば「書籍化」されることで換金されるわけですが、それだけではなく、情報が他の形をとってやはり情報として流通するとき、そこにビジネスが生まれるんじゃないかなと思っています。

日経ビジネスの糸井重里インタビューと併読すると良いんじゃないですかね。思うに、糸井さんって、ネット上の無限大で少量の知を貨幣に変換する「錬金術」を日本において実践している一人なんじゃないかなと思います。それに、アップル、任天堂も非常にその辺り敏感に立ち回っていると思うので、今後注目に値すると思います。ビジネスの在り方はドメスティックに変わるよ、ホントこれは。

まあ何はともあれ、マザー3楽しみだね、ってとこにソフトランディングしておくか。


コメント

ゴハン

06.02.23 10:13

会社命令かぁ。。
あなたにごごごーっと仕事が行くことを私は知っています。

mcatm

06.02.24 4:18

…もう前兆あるよね。

我らが社長は、この本に書いてあることを「俺の方が先行ってる」と豪語していたそうです。そりゃそうだって、当たり前の事しか書いてないもの。肝心なのは、この状況に対して如何に振る舞うかというソリューションなのにねえ。

つーか、絶対社長、全部読んでないよ。賭けても良い。だって、前半についていたおびただしい量の食べかすやしみが、中盤から一切なかったもの。




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