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レコ発回想
一週間経ちましたね。
あれから異例の件数で感想メール〜mixiでのメッセージ〜ブログでの言及を頂き、正直非常に嬉しいですが、浮かれている間に日常的なメールや電話連絡もおろそかになってしまってまして…。この場を借りてお詫びしておきます。嬉しい悲鳴です。どうもすみません。以下、雑感というか、まあ寝る前なんで推敲も何もせず、チャチャッとアップしてみます。いずれ改訂版+プロダクションノートをバンドオフィシャルの方にアップしようと思っていますので、しばらくは殴り書きで当日の雰囲気を(主に俺が)反芻出来れば。
僕にとって今のタイミング(バンド結成6年目にして1stアルバムを発表するというタイミング)に、テニスコーツ・ピッチシフターズと共演できるところまで漕ぎ着けたということで既に満腹状態、緊張とプレッシャーで膨満感に襲われたような胃の痛みに苦しむ日々だったのだが、あまりにその期間が長く(いや、たった二ヶ月だったのだが)辛かったために(これは本当に飯が喉を通らない日もあったので。夏バテかもしんねえけど!)、当日はそれから解放されるという喜びだけで、異常なハイテンションを維持していた9月3日の俺。気合い入れすぎて空振り…という事態には確実に陥らないゾ!というところまで、バンドのバランス感覚を研ぎ澄ませていったので、細く削りすぎたやじろべえのように何度もバンド(って言って良いのかなこの集団は)が空中分解しそうになっていたが、最終的には向かうところ敵無しの楽天性を身につけリーサルウェポンと化す。あまりにメル・ギブソン的で後ろ髪もなびいていたので、一週間前に髪を切りに行って完璧。
しかし、宮永さんも言うとおり、「え、練習するの?何故?」という不貞不貞しい態度がデフォルトだった僕ら(というか僕)が、前言撤回して二ヶ月ミッチリと練習したのは、何より自分がきつかったなー。最初の一ヶ月はひたすら筋トレって感じだったし、普通のバンドは良く耐えられるナア。いや、身体がとか、時間が、といった問題ではなくて、楽曲へのアプローチの方法論が良く途切れないよね、関心する。それとももしかして同じ事繰り返し練習してるのかしら?週二とかで練習するバンド、ちょっと信じられない。凄すぎる。
DJ黒ス。X。予想されたことだが、X。
ハイビスカスチームのあの例の歌モノの曲は、ちょっとあり得ないぐらい美しい曲で、ライブでもささやかさを保ちながらもハッキリ言って神々しいといって良いほどのマジックが巻き起こっていたよね。あの曲はしっかりレコーディングした方が良いよなー。
DJ小野崎。オシリペンペンズ。植野さんの目の前でプカプカかけてて、そういうのって多分本人だったらシニカルにならざるを得ないよなー。面白い。でも俺もそういえば前回、福冨企画でアンデルセンズの埋めてしまいたいだろう太古の音源を流したんだった。小野崎君いなかったけど。

ピッチさんで爆睡している人を散見したが、会場が暑い(すんません!)ということもあったけど、やはり眠れる音楽として善く機能しているということの単純な証左だと思う。個人的な見解だが、爆音で人を眠らせるのって凄い才能だと思っている節があるのだ、俺には。過去にはメルツバウ、コンピュータースープ。コムスの時は俺が実際に眠ってしまって、起きてみると具体的には何も覚えてないんだけど、しかしとにかく心地よい音楽を聴いたことだけは覚えていた。それ以来しばらくその魔法が効いて、コムスってスゲエバンドなんだなーとか勝手に思っていた。寝てただけなのに。
閑話休題。実際音楽的にも面白い演奏で、爆音でフリーフォームな演奏から唐突に音数が減って、そこから新たに立ち上がってくる音楽がまた興味深い、というかピッチさんのエッセンシャルな部分を捉えていたような気がする。あれは美しい。
DJhammerhead。白澤さん。DJ前の待機の仕方が尋常じゃなくて、まるで参戦しているかのような睨みっぷりだった。わんこそばみたいな感じ。

リハの時からテニスコーツは歌モノをカッチリと演奏していて、僕はテニスの即興も好きなのでどちらでも楽しめるのだが、しかしやはり歌モノは久しぶりなので高鳴る。やはり美しい演奏+優しい声。しかしやってることは、観客の心のひだを読みながら間合いを詰めていく作業で、格闘技にすごく似てるんじゃないかなーと感じる。その辺のヒリヒリ感とガチンコっぷりに、もの凄いプレッシャーに襲われる。「ほ、本気で潰しに来てる…」と恐怖を感じながら、しかし嬉しかった。鶴ちゃんが一曲参加。
DJfut!?は初東京イベントの際も俺達の前にDJをやってくれたんだぜ、そしてpavement / westingをプレイしたんだったなあ。
そしていよいよ俺達の登場。
SET LIST(drawing4-5@9/3we pop underground 8)
1.汗ばむ計画
2.たたかい方
3.知恵の果実
4.インプロ
5.そして灰になった
6.逃避行
7.歌声
8.別に何も
頭二曲と終わり一曲をアルバムの曲で決め、中盤に「灰になった」を挿入すること以外は、二ヶ月で決め込んでいった12曲(ぐらい)の中から演奏するという即興セットリストで挑んだこの日、言われているような狂気などまるで無く、滝のような汗をかき(暑いからねえ)各自演奏する楽器とトラックの音量のバランスを取りながら、全体の構成がスムーズに流れるよう、偏執的な計算を繰り返しながら、必要とされる場面での奇声・奇パフォーマンスを厭わず、全てが9人の総体によるアウラ想起の儀式となるように周到に時計の針が進められていた。その場合、アルバムが浮かび上がらせた世界観など、そうした具現化の一つの形に過ぎない…というような単純な現実の参照方法が肉体にメタモルフォーゼして会場の上空を三度周回し、その姿こそがアルバムジャケットに描かれた黒い鳥のようであるということをこの僕でも知らなかった。そう、あの鳥の名は「メソドロジー」と呼ぶのが相応しいだろう。もしくはあまりに詩情に欠けるかもしれないが、ただ、あのアルバムや僕らのライブが「ただ詩的」であることは決して無いし、「ただ打算的」であることも残念ながら無い。つまり僕らは相互に突き動かされているに過ぎない。ただ、やはりあの影は、僕を、メンバーを、観客を、投影するのだ。例えばあの日ドラムセットの上に立ち、一息ついて来てくれた皆さんの顔を眺めるその瞬間、いつものように次のアクションが決まるのである。というのは実に簡単な理屈(法則…ただそれに動かされているだけに過ぎない)であって、しかしその日そのライブの最中に僕と宮永さんが気付いた理屈だ。例えば度々僕が発したセリフは、勿論人間界の今生における意味などこれっぽっちももたず、為すことと言えばただかの地の地虫を奮起させたことぐらいであろう、しかしその都度の黒い振動を皆体感しただろうか????かのアメンホテプ三世の治世、聖なる土地として極めて高度な超文明を三頂点とした三角形に囲まれた我々の土地、それがこの僕が今キーボードを叩いているこの部屋なのであり、同時にその地動は容易に周期を渋谷のかの地を同一としたであろう。そのような思念が瞬時に僕のこめかみから豪ちゃんの眉間を貫き、その瞬間産まれた曲が中盤を飾ることになる、といった「メソドロジー」が会場を、ステージを覆い尽くしたのだった。
我ら「アーリーサマーボーイズ」リーダーのはりねずみくんがそんな瞬間の僕らを押さえた写真が以下の二つだ。左の僕は、この直後に「気付く」ことになるんだね。
という感じで(どんな感じ?)終了したイベント。終了後は、植野さんに「最後の曲はただのキチガイ」との賛辞(賛辞でしょ??)を頂いたり、三富さんとお話しして異常に励みになったり、次回出演イベント主催のやまじゅんさんから驚愕の計画を聞かされたり、友達が沢山来てくれたりCD買ってくれたりで、一瞬のスター感覚を味わいました(20秒ぐらいで終わった。会場が暑くて誰も長居しなかったから)。打ち上げではおっさんの階段をまさに登りきらんとしているつびーa.k.a.ずもー(頭毛)a.k.a. kiyogod a.k.a. folk phoenixや、ガオリゥさんや、久しぶりの方々と談笑、そのままタッキー(a.k.a 朝日太一は家が遠い)&KATTUN(a.k.a 鈴木十階は夜に弱い)というメンツも珍しく参加する二次会で焼き鳥を貪り、結局森谷+タッキー(a.k.a. 朝日太一)のカラオケ「ファンタスティポ」の完成度に、今日のライブの達成感が帳消しになる…という事件も挟みつつつつがなく終了…する頃にはちょっといつもの虚脱感が押し寄せてきたのだった。
夜が明けると本格的に虚脱感が動けないぐらいに増幅して襲いかかってくる(そしてこういう時人は大抵泣く)ものだが、次の日から僕は何も無かったかのように働きだしたのでした!ライブ準備にかまけて色々溜め込んでしまった仕事のツケを払わなければいけなくなり、虚脱してる場合じゃなかったのです!そんなオチ!
まあそれ以上に、これがはじまりだなーという感慨の方が大きく、気が緩むよりもむしろ引き締まったからだろうね。とは言っても、ようやくレコード発売にまつわる狂騒は一段落、後はじっくり何度もライブをやって、ゆっくりとアルバムを皆さんの耳に届けられたら良いなと思ってます。drawingは今年は決まっているだけであと三回ライブがありますし、近い内に形式はバラバラですが音源もいくつか(!)出すことになると思います。海外のプロモーションも地味にはじまって、シミュレーションゲームも最初の方が好きな自分としては楽しみで仕方ないです。レーベルもそろそろ次回リリースに向けて動きだしますので、どちらも宜しくお願いします!
